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元公務員薬剤師のドラッグストア挑戦 | 1か月やってみて分かったこと |

公務員から転職し、ドラッグストア薬剤師として働き始めて1ヶ月が経ちました。この1ヶ月間、予想以上の驚きと学びの連続でした。
今回は、ドラッグストア薬剤師の知られざる仕事の実態と、私が経験した驚きの体験をお伝えします。
薬剤師の転職を考えている方や、ドラッグストアの仕事に興味がある方にとって、貴重な情報になるはずです。

目次

1. ドラッグストア薬剤師の意外な日常:レジ操作が大半を占める現実

ドラッグストア薬剤師と聞くと、多くの人は薬の調剤や健康相談をイメージするでしょう。しかし、実際の仕事の大半を占めているのは、意外にもレジ操作なのです。

複雑化する支払い方法 | 20種類以上の決済手段に四苦八苦

最初の1週間は、レジ操作に慣れることで精一杯でした。
現金やクレジットカードだけでなく、電子マネー、QRコード決済など、多様なの支払い方法があります。
例えば、クレジット系のiDやQUICPay、QRコード決済のPayPay、楽天ペイ、d払い、メルペイなど。お客様から支払い方法を聞いて、適切な操作を選択するのは、慣れるまでかなり大変でした。
消費者としては、現金を出さなくていい分らくなんですけどね。

組み合わせ決済の難しさ:ポイント、商品券、電子マネーの複雑な組み合わせ

さらに難しいのが、複数の支払い方法を組み合わせるケースです。
例えば、
「35円はポイントで払って、残りはQRコード決済。」
「2000円分の商品券を使って、さらにポイントを使い、残った分は電子マネーで」
といった具合です。
このような複雑な支払いにあわてずに対応するのは、本当に難しかったです。
特に店内が混雑してレジに行列ができると、焦ってしまいがちです。
ミスをすると訂正に時間がかかり、お客様をお待たせしてしまうので、落ち着いて操作することが重要です。

2. ドラッグストア薬剤師に求められる幅広い知識

ドラッグストアの薬剤師には、医薬品だけでなく、化粧品や日用品まで幅広い商品知識が求められます。これは想像以上に大変でした。

商品配置を覚えるまでの苦労

お客様から「マスクはどこにありますか?」「目薬はどこですか?」「洗剤のエマールはどこにありますか?」など、様々な質問を受けます。
1ヶ月経った今でも、店全体の商品配置を完全に把握できていません。
分からない時は他のスタッフに確認しながら、少しずつ覚えていっている状況です。

また、高額商品は万引き防止のため、店頭に空箱だけを置いているケースが多いのですが、これも慣れないうちは大変でした。
お客様がレジに空箱を持ってきた時、実物の商品を取りに行くのですが、その保管場所が分からず戸惑うことが多々ありました。

男性薬剤師の悩み:化粧品の種類と保管場所の把握が大変

個人的に最も苦労しているのが化粧品です。
男性である私にとって、化粧品の種類や用途を理解するのは想像以上に難しいです。
マキアージュの化粧水やソフィーナの洗顔料など、メーカーも製品も多岐にわたります。
さらに、これらの高額化粧品は鍵のかかった場所に保管されていることが多く、その場所を覚えるのにも一苦労です。今でも化粧品については他のスタッフの助けを借りることが多いです。

3. OTC医薬品相談の醍醐味:薬剤師の真価が問われる瞬間

ドラッグストア薬剤師の醍醐味は、やはりOTC医薬品(市販薬)の相談対応です。ここで薬剤師としての知識と判断力が問われます。

症状から適切な薬を選ぶ難しさ:目薬選びの例

例えば、「目が赤いんですが、どんな目薬をつければいいですか?」という相談。
一見簡単そうに見えて、実は奥が深いのです。アレルギーによる充血なのか、それとも細菌感染なのか。
お客様の症状を丁寧に聞き取り、適切な製品を提案する必要があります。

私が経験した例では、最初はアレルギー性の充血を疑い、抗アレルギー薬入りの目薬を勧めようとしました。
しかし、よく話を聞いてみると目やにが止まらないという症状もあり、細菌感染の可能性も考えられました。
このような場合、抗菌薬入りの目薬の方が適している可能性があります。

妊婦への対応:安全性と効果のバランスを考える

妊婦の方への対応は特に慎重になります。
薬を販売することが仕事ですが、胎児への影響が不明確な薬の場合は、お勧めしないこともあります。
このような時は、お腹の赤ちゃんへの影響を説明し、可能であれば医師の診断を受けることをお勧めします。

お客様の期待に応えつつ、安全性を最優先する。
この判断が、ドラッグストア薬剤師の重要な役割の一つです。

4. ドラッグストア薬剤師のやりがい:調剤薬局との違いを実感

ドラッグストア薬剤師の仕事は、調剤薬局とは異なる魅力があります。

お客様との直接対話:症状を聞き出し最適な薬を提案する醍醐味

調剤薬局では、医師の処方箋に基づいて薬を調剤します。
一方、ドラッグストアでは、お客様の症状を直接聞き、適切な薬を選択し、説明して納得してもらうという過程があります。
これは薬剤師としての知識とコミュニケーション能力が問われる、やりがいのある仕事です。

受診勧奨の重要性:薬剤師としての責任ある判断

OTC医薬品で対応できる範囲を見極め、必要に応じて医療機関の受診を勧めることも重要な役割です。
例えば、目薬を勧める際も「症状が改善しない場合は医師の診察を受けてください」と伝えます。
薬剤師として責任ある判断を下すことが求められます。

5. ドラッグストア薬剤師1ヶ月目の成長と課題

日々の努力で少しずつ慣れる:実感できる成長の喜び

1ヶ月が経ち、少しずつですが仕事に慣れてきた実感があります。
レジ操作も最初ほど慌てなくなり、商品の場所も徐々に把握できてきました。
毎日の努力が実を結んでいくのを感じると、大きなやりがいを感じます。

5.2. まだまだ続く学びの日々:これからの課題と展望

しかし、まだまだ学ぶべきことは山積みです。
特に化粧品の知識や、複雑な支払い方法への対応など、課題は多くあります。
これからも日々の経験を積み重ね、より専門性の高いアドバイスができる薬剤師を目指していきたいと思います。

6. ドラッグストア薬剤師を目指す方へ:知っておくべき仕事の実態

予想以上に多岐にわたる業務:レジから専門相談まで

ドラッグストア薬剤師の仕事は、想像以上に多岐にわたります。
レジ操作、商品管理、接客、そして専門的な医薬品相談まで、幅広いスキルが求められます。この多様性が、仕事の魅力でもあり、チャレンジでもあります。

求められるスキル:コミュニケーション力と幅広い商品知識の重要性

この仕事で成功するためには、薬学の知識はもちろん、優れたコミュニケーション能力と幅広い商品知識が不可欠です。
お客様の悩みを適切に理解し、最適な解決策を提案する能力が求められます。また、常に新しい商品や医薬品の情報をアップデートし続ける姿勢も重要です。

終わりに

ドラッグストア薬剤師としての1ヶ月は、予想以上に大変でしたが、同時に非常にやりがいのある経験でした。
薬剤師としての専門知識を活かしつつ、幅広い業務に携わることができる、この仕事の魅力を日々感じています。

これから薬剤師としてのキャリアを考えている方々にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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